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ずっと傍に……
第10章 新しい世界…
振り向きもせず、返事もしない私に彼は…大地くんは少しトーンを落として聞いてきた。
それでも返事ができない私の腕を取り、無理やりにどこかに引っ張っていく。
その強引さに蘇るのは、あの時の教室でのできごと…
また無理やり抱こうとするの?
そんな言葉が脳裏に浮かぶ。
逃げなきゃと思っても恐怖から反発することができなかった。
ただただ、心の中で友紀也に助けを求めることしかできない。
大地くんに連れて行かれたのは、人通りが少ない校舎裏。
遠くではサークルの勧誘でにぎわっているのに、ここは静かで…私たち以外誰もいない。
そんな場所に連れて来るなんて、大地くんは前と変わらない事を私にしたがってるとしか思えなくて、不安と恐怖だけが私を包み込み、息苦しくなる。
「……なんでっ…こんなことっ…」
やっと口を開き逃げようとしても、握られた腕が解かれることはなかった。
「震えるほど…俺の事、嫌いか……」
ボソリと呟いた大地くんの声は、弱々しかった。
その声に顔を上げると、やるせないような…悲痛な表情をした大地くんが私を見つめていた。
「ヒナと…ゆっくりと話したくて…けど、怖がらせただけだったな……ごめん」
それでも返事ができない私の腕を取り、無理やりにどこかに引っ張っていく。
その強引さに蘇るのは、あの時の教室でのできごと…
また無理やり抱こうとするの?
そんな言葉が脳裏に浮かぶ。
逃げなきゃと思っても恐怖から反発することができなかった。
ただただ、心の中で友紀也に助けを求めることしかできない。
大地くんに連れて行かれたのは、人通りが少ない校舎裏。
遠くではサークルの勧誘でにぎわっているのに、ここは静かで…私たち以外誰もいない。
そんな場所に連れて来るなんて、大地くんは前と変わらない事を私にしたがってるとしか思えなくて、不安と恐怖だけが私を包み込み、息苦しくなる。
「……なんでっ…こんなことっ…」
やっと口を開き逃げようとしても、握られた腕が解かれることはなかった。
「震えるほど…俺の事、嫌いか……」
ボソリと呟いた大地くんの声は、弱々しかった。
その声に顔を上げると、やるせないような…悲痛な表情をした大地くんが私を見つめていた。
「ヒナと…ゆっくりと話したくて…けど、怖がらせただけだったな……ごめん」