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ずっと傍に……
第11章 嫉妬と牽制…
「陽葵のお友達ですか?」
「はい。池田恵です。ひなっちの友達です」
友紀也の手を取って、ぶんぶんと振る仕草は私と初めて会った時と何ら変わらなかった。
「初めまして、めぐみさんの事は陽葵から色々聞いていますよ。」
めぐちゃんのスキンシップにも動じずに友紀也は挨拶を交わす。
「水無月大地です…」
「水無月大地くん…」
大地くんの自己紹介に、友紀也は少しトーンを落として復唱する。
ここに来て、漸く気がついた。
私は、大地くんと同じ大学で友達としてつきあっていることを友紀也に話していない。
心配かけさせたくなかったからだと言っても、今のこの状況、友紀也が良い顔をしていないことは肌で感じた。
「会いたくて来ましたが…陽葵は違ったようですね…大学生活を謳歌しているようでなによりです」
友紀也の瞳に映るのは嫉妬でも怒りでもなく、寂しさの色だった。
「陽葵、また電話しますね」
軽く頬に触れるだけで踵を返して車に戻る友紀也の背中を見て慌てて後を追う。
「はい。池田恵です。ひなっちの友達です」
友紀也の手を取って、ぶんぶんと振る仕草は私と初めて会った時と何ら変わらなかった。
「初めまして、めぐみさんの事は陽葵から色々聞いていますよ。」
めぐちゃんのスキンシップにも動じずに友紀也は挨拶を交わす。
「水無月大地です…」
「水無月大地くん…」
大地くんの自己紹介に、友紀也は少しトーンを落として復唱する。
ここに来て、漸く気がついた。
私は、大地くんと同じ大学で友達としてつきあっていることを友紀也に話していない。
心配かけさせたくなかったからだと言っても、今のこの状況、友紀也が良い顔をしていないことは肌で感じた。
「会いたくて来ましたが…陽葵は違ったようですね…大学生活を謳歌しているようでなによりです」
友紀也の瞳に映るのは嫉妬でも怒りでもなく、寂しさの色だった。
「陽葵、また電話しますね」
軽く頬に触れるだけで踵を返して車に戻る友紀也の背中を見て慌てて後を追う。