この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ずっと傍に……
第11章 嫉妬と牽制…
―…
――…
―――…
人の笑い声で目を覚ますと、横に眠っているはずの友紀也の姿はなかった。
そのかわり、リビングのほうで楽しそうに話す友紀也と直海さんの声が聞こえ、顔を出すとパンと珈琲を飲みながら楽しそうに話していた。
「おはよう…昨日は先に寝てしまって…陽葵は大丈夫でしたか?」
「大丈夫よ。私がちゃんと相手してましたから。それより、陽葵ちゃんパンと珈琲でいいかしら?」
席を立ちキッチンに行こうとする直海さんの手伝いをしようとついていけば、先に顔を洗っていらっしゃいと言われて身支度をしてから席についた。
テーブルの上には出来立てのパンと珈琲が並べられていた。
それを食べながら1時間ぐらい話していても竹吉さんが起きて来る気配はなかった。
「夕方から学校で会議がありますからそろそろ行かないと」
話が尽きないほど色々な事を話していた私たちは、友紀也の一言で帰る時間になっていることに気がついた。
「こんな時に起きてこないなんて…」
「かなり飲みましたからね…」
「残念ね…また遊びに来てね。陽葵ちゃんも待ってるからね」
「はい。また来ます」
直海さんと抱き合ってまた会う約束をした。
友紀也も直海さんと握手をして車は走り出した。