この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ずっと傍に……
第12章 心友…
「久しぶりに桜木と会った感想は?もう気持ち残ってない?」
その言葉に何と返して良いのか分からず苦笑いすると、勘違いをさせてしまったようで、頭を撫でてくれた。
「水無月の時のように桜木に心戻りそう?」
益々持って返事し難く困って俯いてると隣に座っている咲が抱きしめて、いいよいいよと私の背中を擦りながら慰めてくれた。
何も言えない今、この状況に落ち着かない私は言おうかどうか迷っていた。
先生が友紀也と同一人物だと分かったらふたりはどう思うのか。
今まで騙してきたことに怒るのか、それともよかったねと喜んでくれるのか…後者だったらうれしい、でも、前者だったら?
そう思うと言えなかった。
慰められながらも、ごめんねと心の中でつぶやきながら友紀也の来るのを待っていた。
「陽葵…どうかしましたか?」
咲に抱きしめられながら慰められている姿を友紀也に見られて、友紀也は心配そうに聞いてきた。
「なんでもないよ…それより早かったね」
「待たせてはいけないと思いまして…千佳さん咲さん、遅くなって申し訳ありません」
「大丈夫です。それより沢渡さんはビールでいいですか?」
呼び鈴を押しながら聞く千佳に、友紀也は車だからウーロン茶でいいと伝えた。
その言葉に何と返して良いのか分からず苦笑いすると、勘違いをさせてしまったようで、頭を撫でてくれた。
「水無月の時のように桜木に心戻りそう?」
益々持って返事し難く困って俯いてると隣に座っている咲が抱きしめて、いいよいいよと私の背中を擦りながら慰めてくれた。
何も言えない今、この状況に落ち着かない私は言おうかどうか迷っていた。
先生が友紀也と同一人物だと分かったらふたりはどう思うのか。
今まで騙してきたことに怒るのか、それともよかったねと喜んでくれるのか…後者だったらうれしい、でも、前者だったら?
そう思うと言えなかった。
慰められながらも、ごめんねと心の中でつぶやきながら友紀也の来るのを待っていた。
「陽葵…どうかしましたか?」
咲に抱きしめられながら慰められている姿を友紀也に見られて、友紀也は心配そうに聞いてきた。
「なんでもないよ…それより早かったね」
「待たせてはいけないと思いまして…千佳さん咲さん、遅くなって申し訳ありません」
「大丈夫です。それより沢渡さんはビールでいいですか?」
呼び鈴を押しながら聞く千佳に、友紀也は車だからウーロン茶でいいと伝えた。