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ずっと傍に……
第13章 それぞれの誕生日…
友紀也は慣れた手つきでフォークとナイフを使い優雅に口に運ぶ。
この人は、どうしてこんなにも無駄がないのだろうかと見惚れてしまうほどだった。
どこかの御曹司と言われても違和感がない程卓逸された身のこなしに未だに、自分とのギャップを感じることがある。
もっと私が大人だったらと幾度考えたか分からない。
それでも、今のままの私が良いと友紀也は口癖のように言ってくれて、それに甘んじているのも事実で、友紀也に見合う女になりたいと努力はしようと思っている。

「黙り込んでどうしたんですか?口に合いませんでしたか?」

「なんでもないよ。こんな店初めてで緊張してるの。」

そう言って笑うと、友紀也も笑ってくれた。

「楽しむことが一番ですよ。今日の主役は陽葵ですからね」

いつも優しい友紀也。
そんな友紀也に私がしてあげられることは何だろうと最近考える。
傍にいてくれればそれでいいと言うけれど、こんなに大事にしてもらって何も返せないのが辛いと思うようになっていた。
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