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ずっと傍に……
第13章 それぞれの誕生日…
「そうだね。パパも私の二十歳の誕生日を祝うの楽しみにしているみたいだし。…これも親孝行だよね」

「そうですよ。親がいる間に親孝行してください。したくてもできない人もいるんですから」

その言葉には友紀也自身も含まれている。
お父さまの事は詳しくは知らないけど、お母さまは早くに亡くなっている。
やりたくてもできなかった親孝行。
友紀也ができなかった分も私は親孝行をしたいと思う。

「孫の顔を見せるのも親孝行?」

少し先の長い話をすれば、友紀也は頷きながら笑った。

「僕たちの子供ですか…陽葵に似ている女の子だったら……男の子がいいですね。色々な意味で心配しなくてよさそうです」

友紀也も遠い日の未来を考えながら、彼氏が出来て紹介する娘を想像して息子が良いと言ってるのだと理解できる。

「私はどっちだっていいよ。友紀也との子供だったどっちでも」

まだまだ先の未来の話をしながら家の近くの駐車場に車は止まった。

「今日はありがとう」

「いいえ。ではまた」

触れるだけのキスをして車を降りた。
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