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第13章 それぞれの誕生日…

パパとママと一緒に写っている写真はどれも笑顔で泣いている写真なんてない。
私はずっと幸せに生きてきたのだと、このアルバムが証明している。

「パパ、ママ…今までありがとう」

今の正直な気持ちを言葉にすると、ママの瞳に薄っすらと涙が浮かび上がり、パパは逃げるかのように焼酎に変わったグラスを一気に飲み干していた。

「私ね。パパとママの子供に生まれて本当に良かったと思ってるよ。まだまだ迷惑かけるけど…これからもよろしくお願いします」

改めて深々と頭を下げると、堪えきれなくなったママが声を殺して泣き出した。
それをパパが抱きしめて頭を撫でる姿は、将来の私と友紀也のような気がして心がホンワカする。
友紀也に祝って貰って、家族みんなで祝ってもらった。
今までで一番うれしくて幸せな誕生日だった。