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ずっと傍に……
第14章 顔合わせ…
「出てもいいですか?」
その言葉に頷くと、友紀也は電話に出た。
「もしもし……はい。沢渡です………」
きっと帰るように説得してほしいとか…そんな内容だと思い逃げるようにキッチンに向かった
真剣な顔をして話している友紀也の表情を気にしながら夕食の準備をする。
30分程長電話した友紀也は電話を切り、何かを考えるかのように目を瞑っている。
家を出る事を許さないと言った友紀也は帰れと言うかもしれないと少し寂しく感じた。
それでも何も言わない友紀也に不安を抱きながら簡単なモノを作って食卓に並べた。
食事をしていても友紀也は電話の事は何も話さなかった。
「陽葵、僕は先にシャワーを浴びるので、その間にお酒の準備をしてもらっていいですか?」
それだけ口にして、私の返事も待たずにバスルームに行った。
お酒を飲むと言うことは車の運転はできない…友紀也がどういうつもりか全く分からず、それでも言われたように簡単なおつまみとお酒をソファーのテーブルに用意をした。
上がってきた友紀也は、今度は私にシャワーを浴びるように言って一人で晩酌を始める。