この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ずっと傍に……
第14章 顔合わせ…
「お母様の最初の一言は、陽葵は泣いていませんか?でした。その言葉を聞いた時に、やはり連れて帰らなければならないと思いましが…しばらくはお父様と距離を置いた方がいいのではと言われたんです。お互いに近すぎて見えるものも見えてないのではないかと…。それに、お母様は僕たちのことを反対していないようです。」
「いいの?友紀也は反対だったんでしょう?」
家を出ることは絶対に許さないと言った友紀也の心の変化を嬉しく思いながらも、何が友紀也を変えたのか知りたくなった。
少しでも友紀也の考えを理解するために。
「正直…その話を受けていいのかとも悩みました。陽葵にはご両親から祝福されて僕の所に来てほしかったからです。陽葵には幸せであって欲しいと願っていますから…ですが、それは僕のエゴだと気がつきました。それは僕の思いであって陽葵の思いはまた別なのだと…陽葵の幸せを僕が決める事ではないと。それにお母様の申し出もありましたから。」
「友紀也…」
その想いがうれしくて友紀也に抱き付いた。