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第3章 新しい恋…

千佳の言葉はいつも先を照らしてくれる。
その言葉に何度助けられたか分からない。

「陽葵の方から水無月くんの懐に飛び込めばいいと思うよ。躊躇して何もできない年でもないんだし。後先考えずにつっぱしってもいいんじゃないかな？」

「そうかもね。陽葵って真面目に考えるところあるから、たまには後先考えずに突っ走るのもいいかもね。あと、クヨクヨ考えすぎ。私たちまだ若いんだしさ。楽しく高校生活送ろうよ」

「咲は早く彼氏つくろうね～」

「それ言う？」

いつの間にか話は逸れて、たわいもない話に変わった。
それにホッとしながらも、2人が言ってくれた言葉を心に刻む。
忘れようとしても忘れる術を知らない。
どやったら忘れられる？と考えれば考えるほど頭の中は先生でいっぱいで悪循環にはまる。
何も考えずに大地くんに飛び込んだら自然と忘れらるのかな？

「じゃ、そろそろ帰ろうか？」

「だね」

お喋りに満足した私たちは教室を出て話しながら歩きだした。