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ずっと傍に……
第16章 苦悩…
「ねぇ…中絶を前提に話してるけど…産むという選択肢はないの?やっぱり学校は産むことを許さない?」
「許す許さないの問題ではないんです。彼女の家は母子家庭です。彼女の母親は娘を学校に通わせるために掛け持ちで仕事をしています。その母親に子育てに手を貸す余裕はないと思います。かと言って、高校生がひとりで子育ができるほど簡単ではない…色々と考えれば中絶を進めるしかないんですよ…辛いことですが…」
友紀也は全てを考慮した上で中絶を進めていた。
闇曇に高校生だからという理由ではない事だけは伝わってきた。
それは私とつきあっているからだろう。
教師だから、生徒だから、大人だから、子供だからとそんな枠に捕らわれず真剣に考える。
「もし…その先生が産んで欲しいと願ったら学校側はどうしてたの?」
「お互いが産むという選択をするのなら、そこから先は教師の僕たちが口を出す領域ではないですね。ただし、生徒の方は自主退学…扱いになるとは思います。」
「友紀也個人の判断は?教師の立場としてではなくて」