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ずっと傍に……
第3章 新しい恋…
「あれっ??あれ水無月くんじゃない?」
前を数人で歩く男の子達の中に大地くんはいた。
今日は委員会の話し合いがあるから一緒に帰れないと言われていたけど、もう終わったのかと大地くんを見つめた。
「水無月く~ん。」
千佳が大地くんの名前を呼べば、大地くんは振り向き私がいることが分かると満面な笑顔になる。
「ヒナ、今帰り?」
歩いて近づくて手を差し伸べながら聞いてくる。
人前で恥ずかしがっていると、手を捉えて恋人つなぎをする。
「水無月くんが委員会の話合いって聞いたから久しぶりに女子トークよ。たまには陽葵返してよね」
「ごめんごめん。…ヒナ、楽しかった?」
「…うん…」
大地くんの友達もいて恥ずかしくて顔をあげられない。
そんな私の心を見透かしている大地くんは私の頭をポンポンと撫でてくる。
「お前ら、本当に仲いいよなぁ~~うらましい~」
「本当、本当!!俺も彼女ほし~~」
案の定、大地くんの友達はからかい始める。
「だったら彼女作れよ!」
「作れたら苦労しないって」
「田崎さんみたいなかわいい子いないしなぁ~」
「やなね~ぞっ!!」
男の子達は勝手に盛り上がり、その輪に入れない私はどうすることもできないでいた。