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ずっと傍に……
第16章 苦悩…
その日、友紀也が戻ってきたのは深夜0時を過ぎた頃だった。
静かな玄関にカチャリと鍵が開く音が小さく響く。
慌てて玄関に駆けつけると、憔悴しきった友紀也が今にも泣きそうな顔で立ち尽くしていた。
私は何も言わずに抱きしめて、何度も何度も背中を擦った。
そして聞こえはじめた嗚咽に私の方も涙が溢れてくる。
「とりあえずリビングに行こう?」
友紀也の手を引いてソファーに座り、私の胸に友紀也を引き寄せた。
友紀也は私の背中に腕を回し、少しだけ体重をかけて涙を流す。
冷たい涙が私のパジャマに染みこみ肌に触れてギュッと強く抱きしめた。
言葉ではなく肌で感じて欲しかった。
私が傍にいることを…
少し落ち着いたのを確認して声をかけた。
「明日は学校?」
「いいえ…明日は全教員休みです…さすがに僕たちも参っていますので…休養をということになりました。ですから帰ってくるのが遅くなったんです」
私の腕の中から離れて、ソファーに座り天を仰ぐ。
「そっか…で…その生徒さんは…あれからどうなったの?」
その問いにピクリと反応する友紀也は、また今にも泣きそうな声になる。
静かな玄関にカチャリと鍵が開く音が小さく響く。
慌てて玄関に駆けつけると、憔悴しきった友紀也が今にも泣きそうな顔で立ち尽くしていた。
私は何も言わずに抱きしめて、何度も何度も背中を擦った。
そして聞こえはじめた嗚咽に私の方も涙が溢れてくる。
「とりあえずリビングに行こう?」
友紀也の手を引いてソファーに座り、私の胸に友紀也を引き寄せた。
友紀也は私の背中に腕を回し、少しだけ体重をかけて涙を流す。
冷たい涙が私のパジャマに染みこみ肌に触れてギュッと強く抱きしめた。
言葉ではなく肌で感じて欲しかった。
私が傍にいることを…
少し落ち着いたのを確認して声をかけた。
「明日は学校?」
「いいえ…明日は全教員休みです…さすがに僕たちも参っていますので…休養をということになりました。ですから帰ってくるのが遅くなったんです」
私の腕の中から離れて、ソファーに座り天を仰ぐ。
「そっか…で…その生徒さんは…あれからどうなったの?」
その問いにピクリと反応する友紀也は、また今にも泣きそうな声になる。