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第16章 苦悩…

友紀也が思う通りに行動すれば何かと弊害があるのは確か。
性教育を推し進める友紀也に反発する他の教員、それが良い証拠。
だけど、今回の事で友紀也の言ってることは間違ってないと証明された。
それでも、性教育に後ろ向きな日本の教育現場、安易な事ではないと分かっていても、友紀也は推し進めると思う。
目の前で苦しんでいる生徒を見て何もしないはずがない。
未然に防げたかもしれないと思う後悔が友紀也を突き動かすだろう。
静かなようで、誰よりも熱い思いを秘めている人だから。
一人で戦うというのなら、私が傍に居てあげたい。
まだまだ教員になるのは先だけど、同じ目線で戦いたい。
想いだけはずっと友紀也と寄り添いたい。

「ありがとう…陽葵の言葉に僕は救われます…僕がクヨクヨしていてはダメですね。クヨクヨしてるだけでは何も解決はしない…」

幾分が元気を取り戻した友紀也にホッとする。
帰ってきた時の憔悴感はなく、これから自分のやるべきことが分かった教師の顔。
それでも涙を流した後が痛々しい…