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ずっと傍に……
第16章 苦悩…
「それは…遠回しに別れろって事?クラスの女の子が問題を起こしたから責任を追及されるから…」
「そんな事を言ってるんじゃ…」
「言ってるじゃない。友紀也がどれだけ頑張ってるか、その女の子の事でどれだけ悩んでいるか知らないで…勝手な事言わないで」
ママの心無い言葉にかッと頭に血が上り感情的に声を荒げた。
心配してくれてるのも分かるけど、何も知らないで言って欲しくなかった。
私の味方だと思っていたママだけには…
「蒼は…高校3年生…今が一番大事な時なのよ…クラスがざわついててまとまりもないって言ってたの…」
「それが全て友紀也が悪いって?悪いのは妊娠させた男じゃないの?それを全て友紀也のせいにするってあんまりだよ!」
最後には泣き出してしまった。
私の味方だと思っていたママの言葉は、私が思っていた以上に私の心を抉り傷つける。
「ママだけは…味方だと思ってたのに…」
「味方よ。」
「だったら、どうして別れろって言うの?」
その言葉にママは何も言い返さなかった。
それが答え…
暫く沈黙が続き、時計の針だけが部屋の中に響いていた。