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ずっと傍に……
第18章 うそつき…
ずるりと私の中から抜け出した友紀也は、私を露風呂の中に座らせ後始末をする。
私は、背中を向ける友紀也を見て顔をしかめた。
きれいだった友紀也の背中には約20センチ程の傷が痛々しい。
そっとその傷に触れるとビクッと友紀也の背中が揺れた。
「陽葵には見せない方がいいですね。」
「…大丈夫…これから先もずっと見続けるから…大丈夫」
この傷を見れば、当時の事を思い出してしまうけど、これから長い人生を共に生きていくのだと思うと逃げるわけにはいかなかった。
「…ずっと…?」
「うん。」
「そう…ずっと…」
友紀也は何かを考えるように押し黙ってしまった。
不思議に思って見つめていると、何でもないですよと言って、隣に座り何回か深く深呼吸をする。
「もう、本当に痛くない?激しく動いて大丈夫だった?」
「大丈夫ですよ。学先生からも大丈夫だと言われていますから…それより陽葵は大学を卒業したらどうするつもりですか?」
どうするつもりかと言われても結婚すると思っていたから何も考えていない。
それ以外に何か選択肢があるのかと考えても何も浮かばなかった。
私は、背中を向ける友紀也を見て顔をしかめた。
きれいだった友紀也の背中には約20センチ程の傷が痛々しい。
そっとその傷に触れるとビクッと友紀也の背中が揺れた。
「陽葵には見せない方がいいですね。」
「…大丈夫…これから先もずっと見続けるから…大丈夫」
この傷を見れば、当時の事を思い出してしまうけど、これから長い人生を共に生きていくのだと思うと逃げるわけにはいかなかった。
「…ずっと…?」
「うん。」
「そう…ずっと…」
友紀也は何かを考えるように押し黙ってしまった。
不思議に思って見つめていると、何でもないですよと言って、隣に座り何回か深く深呼吸をする。
「もう、本当に痛くない?激しく動いて大丈夫だった?」
「大丈夫ですよ。学先生からも大丈夫だと言われていますから…それより陽葵は大学を卒業したらどうするつもりですか?」
どうするつもりかと言われても結婚すると思っていたから何も考えていない。
それ以外に何か選択肢があるのかと考えても何も浮かばなかった。