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ずっと傍に……
第18章 うそつき…
「…友紀…也?」
余りの衝撃的な言葉に何も言えなかった。
―――――連絡をとりたくなかった…
―――――勝手に入って欲しくなかった…
なぜ、友紀也の口からそんな言葉がでるのか不思議で、何かの聞き間違えだと思いたかった。
「冗談…だよね…」
「冗談で部屋の鍵なんて替えますか?」
無表情に言い放つ友紀也は溜息をついて私を冷たく見つめる。
「どうして急に…旅行にだって…」
「急ではありませんよ。少し前から思っていたことです。旅行は…怪我をして色々と迷惑をかけたそのお礼と思ってください。…最初からあれで最後にしようと思っていました」
益々分からなくなる。
旅行が最後でお礼のつもりとはどういう意味なのか理解できなかった。
それよりも、目の前にいるのは本当に友紀也なのかと疑いたくなる程、冷酷だった。
「最後って…どういう…」
「その言葉の通りですよ。最後まで言わなければいけませんか?はっきりとしたいのならばはっきりと言いますが?」