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ずっと傍に……
第18章 うそつき…
「遊んだ帰りに高校の前を通って帰ってたんだ…そしたらボーッとして帰っているヒナを見つけて…声かけても泣いてばかりで…何かあったんだろうなって思ったけど…。泣きたければ泣けば良いよ。俺が傍にいてやるから…ヒナが立ち直るまで俺が力になってやるから…俺に甘えろ」
今の私には、大地くんの言葉は身にしみる。
寂しさから抜け出すために、大地くんに縋りたくなる。
だけど…
「だめだよ…大地くんに甘えられない…甘える資格なんてない」
「それは昔付き合ってたから?だったら俺の罪滅ぼしって思ってくれてもいい。あの時、俺がヒナにした酷い仕打ちをここで償わせてよ…俺…ずっと後悔してる。だけどヒナには彼氏がいたから…だからさっ…俺に償わせてよ。そしたら俺もすっきりするから」
それは大地くんの優しさからの嘘だと分かった。
私が受け入れやすいようにする嘘…
友紀也の言葉も嘘だったらよかったのに。
あれは冗談だよって…新しく鍵を替えたから新しい鍵はこっちだよって…全てが嘘だったらよかったのに…
だけどそれは嘘ではなく現実。