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ずっと傍に……
第18章 うそつき…
今日も帰ってこない…
友紀也と別れてどれくらいたっただろう…
冷たい夜空に晒され、今日も両手を擦り合わせながら帰ってくるか分からない友紀也を待っている。
「陽葵…帰ろうか?」
フワッと暖かな温もりと共に、大地くんの声が耳に入り私は素直に頷いた。
いつものように大地くんの手が私の手にハァーと息をかけて温める。
「陽葵の手…冷たいな…手袋とマフラー忘れたのか?…俺が迎えに行くまで寒くないようにしてろよ」
大地くんの言葉に、優しさに頷く事しかできなかった。
大地くんは絶対に行くなとは言わない。
そしていつも私を迎えにきてくれる。
この優しさを、大地くんの想いを受け入れられたらどんなに楽かと思うこともある。
だけど、友紀也の去って行った場所を他人が埋められないのも事実で、まだ一人彷徨っている。
「陽葵…」
大地くんに手を暖めてもらっていると、懐かしい声が私の名前を呼ぶ。
会いたくて会いたくて心待ちにしていた人なのに、名前を呼ばれて身体が硬直して動かなかった。
友紀也と別れてどれくらいたっただろう…
冷たい夜空に晒され、今日も両手を擦り合わせながら帰ってくるか分からない友紀也を待っている。
「陽葵…帰ろうか?」
フワッと暖かな温もりと共に、大地くんの声が耳に入り私は素直に頷いた。
いつものように大地くんの手が私の手にハァーと息をかけて温める。
「陽葵の手…冷たいな…手袋とマフラー忘れたのか?…俺が迎えに行くまで寒くないようにしてろよ」
大地くんの言葉に、優しさに頷く事しかできなかった。
大地くんは絶対に行くなとは言わない。
そしていつも私を迎えにきてくれる。
この優しさを、大地くんの想いを受け入れられたらどんなに楽かと思うこともある。
だけど、友紀也の去って行った場所を他人が埋められないのも事実で、まだ一人彷徨っている。
「陽葵…」
大地くんに手を暖めてもらっていると、懐かしい声が私の名前を呼ぶ。
会いたくて会いたくて心待ちにしていた人なのに、名前を呼ばれて身体が硬直して動かなかった。