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ずっと傍に……
第18章 うそつき…
「ここで…何をしているんですか?」
いつもより低い声。
怒っているのはすぐに分かる。
それでも、やっと友紀也に会えたことがうれしかった。
「友紀…也…」
うれしくて、友紀也の名前を呼ぼうとして言葉が止まった。
そこにいるのは友紀也だけではなく、横にはきれいな女性の人も一緒にいたから。
繋がれた手を羨ましく思いながら、この人が友紀也が言っていた好きな人…私より愛したい人だと気がついた。
「ユキ?知り合い?」
友紀也の隣にいる女性は、不安そうに友紀也をユキと呼んだ。
「昔の知り合いですよ…志保が気にする様な相手ではありません。」
「知り合い…もしかして…陽葵…さん?」
彼女…志保さんは友紀也と私の関係を知っているようだった。
「志保が気にすることはないと言いましたよ。彼女とはもう終わった事です…今は志保だけを愛しているんです…まだ信じられませんか?」
「…そうじゃないけど…」
志保さんは不安そうに友紀也を見つめ、友紀也はハーッと一度溜息を付いた。
「陽葵…キミの行動は彼女を不安にさせているんです…何度も言いますが正直迷惑です。まだまだ不安定は時期に陽葵の行動は迷惑でしかないんです」