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ずっと傍に……
第19章 哀しみの中で…
友紀也は一瞬、抱きしめる腕に力を込めて、そして腕を解いた。
抱きしめられた身は友紀也の体温で熱くなり、これが本当に最後だと思うと泣きそうになった。

「ありがとう…友紀也の幸せも願ってる…最後に会ってくれてありがとう」

「こちらこそ…会いに来てくれてうれしかったですよ…」

最後に、どちらかともなく握手をして最後の温もりを感じ取った。
そして…

「じゃ、本当にこれでお別れ…友紀也…バイバイ」

「はい…お元気で…さようなら…」

私は最後に、とびっきりの笑顔を友紀也に向けて部屋を後にした。
流れ出そうになる涙を必死に堪えて、早足に校舎を抜け、誰もいない校舎裏に逃げ込んで泣いた。
拭っても拭っても止まることのない涙は私の心が落ちつくまで流れ続けた。
心が落ち着き、涙も落ち着き、私はそのまま近くの壁に寄りかかり青空を見上げた。
3月にしては澄み切った空。
この空みたいに全てが澄み切ったように晴れればいいと思う。
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