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ずっと傍に……
第4章 少しの変化と…
―――――キーンコーンカーンコーン……
予鈴のなる音で、ふたりの動きはとまった。
お互いに名残惜しそうに見つめ、チュッと軽いキスをする。
「終わるの早いよな……もっとヒナと触れ合いたいのに…今日は委員会で一緒に帰れないし…最悪……」
不貞腐れながら制服を整えて、手を繋いで歩き出した。
最近は昼休みになると人気のない場所に行ってはキスをし、帰りも公園の人気のない場所で暗くなるまでキスをする。
胸や大事な部分を触ることはあっても、そこから先は決して進もうとはしない。
私がいいよと言うまで我慢してくれているのが良く分かる。
「水無月くんのクラス…次は体育ではなかったですか?」
手を繋いで歩いていると、後ろから先生の声が聞こえてパッと手を離していた。
大地くんは寂しそうな瞳で私を見て先生を睨みつけている。
「そうですよ。次は体育ですよ」
いつもより冷たい言葉に緊張が走る。
「でしたら早く着替えて行かないと吉武先生に怒られませんか?あの先生は遅刻に厳しい人ですよ」
「桜木先生に言われなくても分かっています。でも、今はヒナとの時間を大事にしているので邪魔しないでください」