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ずっと傍に……
第20章 出逢った意味…

「…私ね、大地くんに言われたんです。傷の舐めあいで前に進めるのかって…正直、それでもいいと思ってました。だって一人は寂しいし、ひとりだと悪い方にばかり考える。だけどね。前に進めるチャンスがあるなら背中を押したい…ひとりに逆戻りするのは怖いけど…恭平さんには前に進んで幸せになってほしい…」

「陽葵ちゃんって強いね」

私の話を聞いていた浩司さんは優しく笑って、褒めてくれた。

「強く…ないですよ。人の事だから言えるんです…自分だったら行けないもん」

正直に想いを話すと、恭平さんも浩司さんも笑った。
それでいいと思う。
どんなことでも笑えるのなら、きっと前に進める。
そう学先生は教えてくれた。

「陽葵ちゃんは強いよ。恭平の背中を押してやれるほど…俺にはできなかった…俺の妹がこいつを壊したんだから…見守るだけしかできなかったんだ」

恭平さんと夕実さんとのことは、少なからず浩司さんにも傷を残していた。

「近くにいるから言えない事もある…ですね。」

「なんだ?それ?」
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