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第20章 出逢った意味…

話ながらも恭平さんの目頭に光る物があった。
それを拭うこともなく、恭平さんは淡々と言葉にする。

「夕実は幸せなんだと思ってた。一樹と一緒になって笑って過ごしているものとばかり…だけど違ってたんだよな。実際は一人寂しく孤独に生きていた…」

「辛かった…でしょうね…」

「ああ…俺のいないところで、俺の事で辛い思いをしているなんて知らなかったから…俺…。…陽葵の言うとおり、俺、やっぱり夕実の事好きなんだ。夕実には笑っていて欲しい。笑顔で毎日を過ごして欲しいって思う」

晴れやかな表情は、もう迷いのない顔だった。
自分が進む道を決めた男の顔…

「夕実さんはOKしてくれたんですか？」

「いや…自分にそんな資格はないって言うんだ…けど俺は諦めない。やっと掴んだチャンスを逃す気はない」

「頑張って。応援してます」

そう伝えると満面な笑顔で返してくれた。