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ずっと傍に……
第21章 この愛が燃え尽きるまで…
思い出すのは公園で会ったふたりの姿。
彼女に優しく微笑む友紀也。
抱きしめ、髪の毛にそっとキスをする友紀也。
友紀也に愛されていたはずの彼女…志保さんがなぜ大地くんに寄り添うのか分からなかった。
「分かんないよ…もう意味わかんない…」
いつのまにか頬を流れる涙が、ポタリポタリと床に染みをつくっていた。
そんな私を見ているだけで、大地くんは何も話そうとはしない。
そして志保さんも大地くんの肩から顔をあげることはなかった。
三人の周りだけが静寂に包まれて時が止まったかのように静まり返っていた。
それを破ったのは一人の看護師さんの言葉だった。
「まだ帰ってなかったのね。よかったわ。学先生がお兄さんの事で話があるそうなの。一緒に来てもらえる?」
看護婦さんは私たちに近寄り、志保さんに話しかけていた。
だけど、志保さんは顔を上げることもなく大地くんに縋り付いたまま怯える。
看護婦さんは大地くんと志保さんの前に膝をつき、志保さんの手を取って優しく言い聞かせるように告げた。
「辛い…わよね。ご両親が健在ならよかったんだけど…私も学先生も力になるから…お兄さんの友紀也さんの為にも話を聞きましょう?」
彼女に優しく微笑む友紀也。
抱きしめ、髪の毛にそっとキスをする友紀也。
友紀也に愛されていたはずの彼女…志保さんがなぜ大地くんに寄り添うのか分からなかった。
「分かんないよ…もう意味わかんない…」
いつのまにか頬を流れる涙が、ポタリポタリと床に染みをつくっていた。
そんな私を見ているだけで、大地くんは何も話そうとはしない。
そして志保さんも大地くんの肩から顔をあげることはなかった。
三人の周りだけが静寂に包まれて時が止まったかのように静まり返っていた。
それを破ったのは一人の看護師さんの言葉だった。
「まだ帰ってなかったのね。よかったわ。学先生がお兄さんの事で話があるそうなの。一緒に来てもらえる?」
看護婦さんは私たちに近寄り、志保さんに話しかけていた。
だけど、志保さんは顔を上げることもなく大地くんに縋り付いたまま怯える。
看護婦さんは大地くんと志保さんの前に膝をつき、志保さんの手を取って優しく言い聞かせるように告げた。
「辛い…わよね。ご両親が健在ならよかったんだけど…私も学先生も力になるから…お兄さんの友紀也さんの為にも話を聞きましょう?」