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第21章 この愛が燃え尽きるまで…

「簡単にそんな事言わないで。死ぬなんて簡単に言わないで」

志保さんは大きな瞳に涙をいっぱいためて、今にもこぼれ落ちそうだった。
そんな感情的になっている志保さんとは正反対に私は冷めている。

「簡単？どうして簡単だって言えるんですか？私の世界は友紀也だけだった…その友紀也が私の前から消えてどんなに辛かったか…志保さんに分かりますか？忘れようとしても忘れられなかった。それでも生きて行かなきゃいけない。それがどんなに辛い事か…理解できますか？直ぐに忘れて他の人を好きになるような、そんな簡単な気持ちじゃない…。…本当に好きな人が出来て私から離れていくのなら仕方がない…けどそうじゃないのに一緒にいられないのって辛すぎる…こんな思いするぐらいなら…いっそう消えてしまいたい。そう思うのはおかしいですか？簡単に思っていると思いますか？」

淡々と話す私は、どこか他人事のように話していた。
私の想いなのに、遠くから見守っているようなそんな感じがしていた。

「多くは望まない。ただ友紀也の傍にいたい…死ぬというのなら…その瞬間まで寄り添っていたい…」