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第21章 この愛が燃え尽きるまで…

私は私の気持ちばかりを考えて、友紀也の気持ちを考えていないことに気が付いた。
余命宣告をされて平気なはずはない。
怖くて、誰かにすがりたいと思うのが普通だと思う。
それなのに友紀也は私たちの事を考えて、怖さよりも私たちの心をを守ることを選んだ。
だったら友紀也の恐怖は誰が取り除いてあげられる？
死に逝くその時まで、友紀也は一人で恐怖に立ち向かうの？

「大地くん…友紀也の覚悟、それは分かった…それを尊重しようとする大地くんの思いも分かった。だけど…友紀也の恐怖は誰が取り除いてあげるの？死ぬまで一人でその恐怖と戦うの？そんな友紀也を忘れて幸せになれと大地くんは私に言うの？」

「…それは…」

大地くんは言い淀み、顔を背けた。
それは、それに答えがないということ。
友紀也に死ぬその時まで、一人で恐怖と戦えといういうこと…
それはあまりにも辛すぎるし、白状すぎる。