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ずっと傍に……
第21章 この愛が燃え尽きるまで…
「ほっとけるかっ!!自分の状態分かってるのか?俺を押し退ける体力もなくなってる事…気づけよ…。…俺から友紀也さんに話すから…お願いだから無理するな」
「…話してくれるの?」
「…ああ…本当は、ヒナは友紀也さんに会うべきだと思ってるんだ…もう何もなかったかのようにするにはヒナは全てを知ってしまった…。ごめんな…会わせる事ができなかったのは俺がヒナが苦しむ姿を見たくなかったからなんだ…けど会わなくても苦しむのなら会って苦しんだほうが…後悔しないだろう…」
やっと会えると思うと、うれしくて涙が溢れてくる。
ずっとずっと会いたかった友紀也に、誰も合わせてくれようとしなかった友紀也に大地くんだけが会わせてくれるという言葉に期待した。
だけど…
「簡単に会ってくれる?友紀也頑固だよ?一度決めたこと…簡単にくつがえさないよ?」
そう伝えると、大地くんは顔を背けた。
それが意味することは簡単に導かれる。
会わせたいけど…友紀也が拒めば会えない…
「うそつき!!!大地くんの嘘つき!!」
大地くんの腕の中から逃げようとしても、今の私にそれだけの力はなかった。
胸を叩く拳にも力が入らず、私はなすすべもなくなった。