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ずっと傍に……
第21章 この愛が燃え尽きるまで…
「…傍にいてもいいの?」
「ええ…傍にいてください…」
「次に目が覚めたら、いなかったり…しない?」
「大丈夫ですよ。抱きしめて眠りますから。次に目が覚めても僕の腕の中ですよ」
「もう、この手を離さない?」
「離しませんよ」
どんなに言葉にされても不安は拭いきれない。
大丈夫だと言われても、またいなくなってしまいそうで怖かった。
「でも…友紀也は自分が決めたことを簡単に覆さないよ」
「…そうですね…。実は……水無月くんと学先生に叱られました…このままだと僕より先に陽葵が死んでしまうと脅されたんです…ずっと病室から見ていましたから…それも有りえると思ったら怖くなりました…陽葵のいない世界で僕は生きられない…陽葵も同じ思いだったんですよね…弱っていく陽葵を見て僕は辛かった…。だけど、僕はいずれいなくなる…それが陽葵には耐えられますか?」
「…正直分からないよ。分からないけど、ひとりでなんて逝かせられない。友紀也が私の事を思ってくれてるように、私も友紀也を思ってる。死の恐怖に1人で立ち向かわせるわけにはいかない…それにきっと後悔する。ひとりで逝かせてしまったことに後悔しか残らない。後悔したまま生きろというの?ずっと後悔して生きろと…」