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ずっと傍に……
第21章 この愛が燃え尽きるまで…
「僕は…逃げたのかもしれません…陽葵の辛い顔を見ることが絶えらないと思って…陽葵の為だといいながら…ですがもう大丈夫です。二度と陽葵の傍から勝手にいなくなったりはしません。最後まで…悲しいですが、最後まで僕の傍にいてください。それによって辛い思いをさせるかもしれません。それでも陽葵には傍にいてほしい。…傍にいてくれませんか?」
強く抱きしめられる腕は少し震えているように感じた。
ずっと弱音を吐けなかった友紀也が、これで弱音を吐けて、少しでも恐怖から逃れられればいいと思う。
友紀也の言うとおり、これから先、きっと辛い事、悲しい事が待ち受けている。
それでも私は友紀也の傍にいたい…
いや…
傍にいる!
最後の最後まで友紀也の傍にいて、友紀也を感じていたい。
「友紀也っ…ずっと傍にいる。最後の最後まで傍にいる。だから…もう、私の前から黙って消えないで。」
「ええ…最後の最後まで一緒にいてください。それが僕の望みです。願いです…辛い思いをさせるかもしれませんが…それ以上の愛情を陽葵へ…陽葵」
友紀也が抱きしめている腕を解いて私の顔を真正面から見据える。
真っ直ぐで真剣な瞳…