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ずっと傍に……
第22章 幻でもいい…
友紀也は私の事全てお見通しで、私が後を追わないように手紙を残したらしい。
だけどね。
読まなければ意味がない。
読んじゃったら後を追うこともできなから…私は読まないよ。

「友紀也…最後の最後に、爪が甘いよ」

私は踵を返して、その場から遠ざかる。
向かうのは私が死ねる場所。
その場所がどこだか分からず、私は彷徨い歩く。
どこをどう歩いたのか分からない。
いつしか雨が降り出し、私の頬を伝う涙を隠してくれる。




カンカンカンカン




と目の前の遮断機が下り始めた。
このまま歩いたら死ねるかな?
このまま歩いたら友紀也の元にいけるかな?
そう思うと、足は勝手に前に進む。
土砂降りの中、行きかう人はいない。
誰にも邪魔されずに私は友紀也の元に行ける。




カンカンカンカンカン




踏切の音が辺りに響き渡る。
これでやっと友紀也の元に行ける。
この苦しみから抜け出せる…









「そのまま歩いたら危険だよ」








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