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ずっと傍に……
第23章 最良の日…
―…
―――…
――――…
チュンチュンと鳥のさえずる音で目が覚めた。
横には私を抱きしめて気持ちよさそうに寝ている彼がいた。
名前も知らない男…
私を二度も助けた、お節介な男…
パパとママが帰った後、飛び降りるつもりだった。
ふたつの魂が別れ別れになることがないように、今度こそ友紀也の後を追うつもりで手すりに手をかけ身を乗り出した瞬間、彼に後ろから抱きしめられた。
『僕をひとりにするの?僕を置いて行くの?』
とても寂しそうな声で囁かれて、死ぬことができなかった。
夢だと思っていた彼が目の前にいて驚いたけど、身体は彼を覚えている。
気怠い身体は彼と交わった証拠だった。
どこにいたのか尋ねると、隠れていたと話してくれた。
パパたちが来た時に、自分がいたら話が面倒になるとベッドルームを簡単に片づけて隠れていたらしい。