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ずっと傍に……
第23章 最良の日…
『陽葵へ…

この手紙を読んでいると言う事は、僕はもうこの世にいないのでしょうね。
この手紙が陽葵に届かなければいいと強く願いながら、何度も何度も破り捨てては書き始めています。
なぜなら、陽葵には生きていて欲しいからです。
どんなに口約束をしても、陽葵はきっと僕を追おうとするでしょう。
ですから、この手紙を残そうと決めました。
これを読んで、陽葵には前を向いて歩いていってほしい。
僕が見ることができなかった未来を、その瞳で見て欲しい。
それが僕の願いで望みです。
陽葵は、それが僕の我儘だと思うかもしれませんね。
一緒に逝くことが自分の幸せだと思うからもしれませんね。
それでも、僕は陽葵には生きていて欲しいと思っています。

病気が発覚して短いような長いような…
それでも最後の最後まで陽葵が傍にいてくれて僕は安らげました。
死の恐怖さえ感じる暇がない程、陽葵との時間は僕の心を癒していました。
ですが、問題がひとつありました。
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