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ずっと傍に……
第23章 最良の日…
「無謀な事は分かってる…できたとして、ひとりで育てることがどんなに大変な事かも理解している…だけど、友紀也との子供がいたら私は生きていける。」
「陽葵っ!!」
友紀也はギュッと私の手を握りしめて、静かに首を振った。
「僕に縛られて欲しくはありません…子供がいたら陽葵の未来は狭まってしまう…」
「だったら生きて幸せになってなんて言わないで!!友紀也のいない人生が幸せなはずがない。……一度でいいの…一度だけ…それで無理なら諦めるから…だから私の最後のお願いを聞いて!!」
残された私のたったひとつの生きる望み。
それを理解してほしかった。
だけど、友紀也はそれを理解してくれることはない。
「それだけは…陽葵の願いでも聞き入れることはできません…前に言いましたよね。子供を育てることがどんなに大変か…両親が揃っていても虐待やいろいろとあるんです。それなのに一人で育てるなんて…陽葵が苦労するのは目に見えています…そんな事を許せるはずがありません…」