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ずっと傍に……
第23章 最良の日…
「陽葵…とてもきれいですよ…挙式をあげてよかった…」
桜並木を歩き写真撮影をしていると、友紀也が耳元でそう囁いた。
友紀也を見ると幸せそうに微笑んでいる。
その笑顔を見て、挙式を上げてよかったと心から思った。
「いいですね。そのまま手を取り見つめあいましょうか」
カメラマンの言葉に従い、友紀也が私の手を取って私を見つめた。
その瞳に吸い込まれるように私も見つめる。
「そのまま顔を近づけましょう…唇が触れるか触れないか…」
あと数センチで唇が触れる場所で止まると、パシャパシャとシャッターを押す音が聞こえた。
そして自然と唇が重なった。
そして唇を離し、笑った。
「その笑顔…いいですね~…幸せがにじみ出ていますよ…」
最後にカメラマンに向かって最高の笑顔を撮ってもらい撮影も終わった。
それは素敵な一日だった。
ずっと忘れる事のない特別な日。
それぞれが別の部屋で着替えていると、先に着替え終わった友紀也が顔を出し、私も着替えが終わったばかりでソファーで一息ついていた。