この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ずっと傍に……
第24章 正直になれなくて…
―…
――…
――――…
「もしもし…パパ?」
夜になって私はママではなく、パパに電話をかけた。
「どうした?」
「うん…ママに酷い事言って私…」
口ごもる私に、パパは優しく話しかけてくれる。
「…聞いたよ。そっとしておきなさいと言ってはいるんだが…陽葵が心配で仕方がないんだ…。言わないでくれと口止めされてるんだが……最近うなされるようになってな…陽葵が友紀也くんの後を追って逝く夢を見るらしい…だから毎日足を運んで…嫌われるのを分かっているのに帰って来いと言ってしまう…陽葵も辛いだろうが…ママも辛いんだよ…それは分かってやって欲しい」
「私知らなくて…」
初めて聞く事に、困惑する。
私が友紀也が消えてしまう夢を見るように、ママは私が死ぬ夢でうなされる。
起きた時の恐怖を知っているだけにママの想いも分かる。
それでも…今はママを気遣っている余裕は私にはなく、また同じことを繰り返してママを傷つけてしまうのが怖い。