パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第24章 正直になれなくて…

色々と考えていると部屋のチャイムが鳴った。
何を言われるのか怖くて動く事ができなかった。
そんな私の背中を押してくれたのはユキだった。
いつもはすぐにいなくなるユキは、大丈夫だと言っているかのように頷いて、私の背中を押してくれた。
ドアを開け、とりあえず玄関内に入ってもらった。
対峙するふたりの空気は昨日より悪い。
昨日はごめんねと言えばいいのに、言えなかった。
暫く沈黙が続いた後、咲が私の手を取った。
咲を見れば、微笑み、そして私をギュっと力強く抱きしめて、背中を優しく撫でる。

「咲っ？？？」

動揺している私は、咲の名前を呼ぶことしかできなかった。

「陽葵…昨日は千佳がごめんね…千佳の言葉がどうしても気になって…あの言葉を聞いた陽葵の顔が忘れられなった…だから嫌がられても伝えたくて来たんだ…千佳も本気で言ったんじゃないから。冷たく言われて…ショックだったんだと思う。帰り道すごく後悔して泣いてたよ…。」

一度言葉を切り、そしてギュッと力強く抱きしめる。