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第4章 少しの変化と…

「先生の事忘れられない…このまま大地くんとつきあってちゃダメだって分かってるけど…大地くんの笑顔を見ると…言えない…。もう…どうしたらいいのか…分からない…」

話し終えると、咲がギュッと抱きしめてくれた。

「ずっと悩んでたんだ…辛かったね…」

その言葉に、涙が溢れてくる。
ずっと閉じ込めていた想いが、津波のように押し寄せてくる。

「泣いて良いよ……泣いたらすっきりするから」

そう言って、私が泣き止むまでふたりは抱きしめてくれていた。
その腕が暖かくて涙が止まることなく溢れてくる。
それでも涙は自然と止まり、咲が言ったように少しすっきりする。

「…ごめん…ね…」

鼻をズズーッとしながら謝れば、鼻をかみなよとティッシュをくれた。
鼻を噛んで、すっきりして顔をあげれば、ふたりは優しい顔で私を見ていた。

「陽葵、水無月くんに対しては、私たちがけしかけた部分もあるんだけど…まずは水無月くんにちゃんと言うべきだよ。それが誠意ってものだと思う…言いづらい気持ちも分かるんだけど…それは水無月くんに対して失礼だよ…」

「…うん…」