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ずっと傍に……
第24章 正直になれなくて…
友紀也に会いに来たと言っているから、上がって行くのだろうと半ば諦めてふたりを部屋に招き入れた。
エントランスに入る前に一度外を見ても、やはりユキの姿はない。
車と歩きでユキが追いつくはずもなかった。
部屋にあがると、ふたりはリビングの隅に置いてある遺骨箱と仮位牌に気がついて手を合わせている。
何を語りかけているのか、普通の人より長く手を合わせてくれた。
手を降ろすと、直海さんは伏せている写真立てを起こして、笑顔の友紀也を優しい瞳で見つめ続ける。
「笑っている友紀也を見るのは辛い?」
友紀也の写真をそのまま立てて私に振り向いて寂しそうに笑う。
伏せているのは辛いからじゃない…
ユキとの情事を見て欲しくなかったからだった。
だけど、そんなことを言えない私は嘘を重ねる。
「…辛い…ですね…一番幸せな瞬間でしたから…」
それでも幸せだった瞬間は真実で…ユキがいなかったとしても伏せていたかもしれない。
エントランスに入る前に一度外を見ても、やはりユキの姿はない。
車と歩きでユキが追いつくはずもなかった。
部屋にあがると、ふたりはリビングの隅に置いてある遺骨箱と仮位牌に気がついて手を合わせている。
何を語りかけているのか、普通の人より長く手を合わせてくれた。
手を降ろすと、直海さんは伏せている写真立てを起こして、笑顔の友紀也を優しい瞳で見つめ続ける。
「笑っている友紀也を見るのは辛い?」
友紀也の写真をそのまま立てて私に振り向いて寂しそうに笑う。
伏せているのは辛いからじゃない…
ユキとの情事を見て欲しくなかったからだった。
だけど、そんなことを言えない私は嘘を重ねる。
「…辛い…ですね…一番幸せな瞬間でしたから…」
それでも幸せだった瞬間は真実で…ユキがいなかったとしても伏せていたかもしれない。