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ずっと傍に……
第24章 正直になれなくて…
流れる涙をそっと拭てくれた手で、自分が涙を流している事に初めて気がついた。
竹吉さんの言うとおり、まだ辛い…だから私はユキに…
ユキ…
時計を見ると、この部屋に戻ってきて1時間は経っていた。
歩いて20分程の道のりでこんなに遅くなるはずはなかった。
「あっ…あのっ…」
アルバムを眺めているふたりに声をかけた。
出て行ってもらうために頭の中を張り巡らせる。
「今から……友達の家に行くことになってるんです…だから…あのっ…」
咄嗟に思いついた事を口にしながら、冷や汗が流れる。
嘘ついて帰ってもらうことにドギマギしていると、竹吉さんは苦笑い。
「あ――…ごめんね。勝手におしかけちゃって。陽葵ちゃんにも用事はあるよね。直海、帰ろうか」
竹吉さんの言葉に、直海さんはアルバムを閉じた。
「そうね。連絡してくるべきだったわね。陽葵ちゃん、連絡先教えてもらえる?今度は連絡してくるから…今日はごめんね」
最後まで優しいふたりに後ろめたさを感じながら、アドレスを交換してふたりは帰って行った。
竹吉さんの言うとおり、まだ辛い…だから私はユキに…
ユキ…
時計を見ると、この部屋に戻ってきて1時間は経っていた。
歩いて20分程の道のりでこんなに遅くなるはずはなかった。
「あっ…あのっ…」
アルバムを眺めているふたりに声をかけた。
出て行ってもらうために頭の中を張り巡らせる。
「今から……友達の家に行くことになってるんです…だから…あのっ…」
咄嗟に思いついた事を口にしながら、冷や汗が流れる。
嘘ついて帰ってもらうことにドギマギしていると、竹吉さんは苦笑い。
「あ――…ごめんね。勝手におしかけちゃって。陽葵ちゃんにも用事はあるよね。直海、帰ろうか」
竹吉さんの言葉に、直海さんはアルバムを閉じた。
「そうね。連絡してくるべきだったわね。陽葵ちゃん、連絡先教えてもらえる?今度は連絡してくるから…今日はごめんね」
最後まで優しいふたりに後ろめたさを感じながら、アドレスを交換してふたりは帰って行った。