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ずっと傍に……
第24章 正直になれなくて…
―…
――…
―――…
ん…暖かい…
モゾモゾと布団の中で寝返りを打つ。
薄手の毛布に包まりながらまた眠りにつこうとすると、大きな手で引き寄せられ後ろから抱きしめられた。
そして耳元でスースーと心地よい寝息が聞こえていた。
顔を向けると、ユキが気持ちよさそうに眠っていた。
「…ユキッ???」
驚いて声をあげると、ユキは身じろぎ、薄っすらと瞼を開けた。
「陽葵…気がつきましたか…」
少し掠れが声が艶やかでキュンッと子宮が疼いた。
「痛いところや気分が悪いところありませんか?」
片肘をついて、上から心配そうに見下ろしてくる。
痛いところや気分が悪いところ…
考えてみると、途中から記憶がない。
ユキが戻ってこないかもと不安になり呼吸が苦しくなった所までしか覚えていなかった。
「戻ってきたら、陽葵が倒れていて驚きましたよ。息もしていましたし、脈も正常でしたので救急車はよびませんでしたが…具合悪かったですか??無理に買い物に連れ出さなければよかったですね」