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ずっと傍に……
第25章 約束…
「そんなっ…そんな頭ごなしに言わなくてもいいじゃない…私だって辛いんだよ…千佳や咲にひどいこと言って後悔したよ。だけど…だけど…だけどっ…蒼には分からないよ。私の気持ちなんか」
「だから甘えるなって言ってんだよ。陽葵の気持ちなんか分かるはずないだろう。姉弟でも考えも感じ方も違うんだ。分からなくて当然だろうが…それを正当化するな。正当化して人を傷つけんな。誰もが優しくしてくれるからってそれに甘えるな!!」
泣き出してしまった私に容赦無い蒼の言葉に抱きしめていたクッションを投げつけた。
それを軽々と受け取った蒼は、それをまた私に投げつけてきた。
「何で分かんないんだよ…そうやって自分だけが辛いって言い続ける限り、そこから抜け出せないって気がつけよ……自分で浮上できるチャンスつぶしてるって気がつけよ…じゃないと…誰も報われない…誰も幸せになれないよ…」
さっきまでの勢いが消え、頭を抱えて身体を丸める蒼の言葉は震えていて泣いているように見えた。