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ずっと傍に……
第25章 約束…
「蒼…」
心配になって声をかけても顔を上げなかった。
上げなかったけど、弱々しい声で続けた。
「陽葵は…みんなに好かれてるよ…愛されてる…。だから、誰も何も言わない…ひどい事言われようと今は仕方がないって諦めてる…諦めて苦しんでる…それはいつまで続く?…いつまで苦しめばいい?……なぁ…陽葵…咲さんも千佳さんも母さんと父さんも…いつまで苦しめばいい??どれだけ苦しめば…陽葵は満足できるの?」
「満足だなんて…」
「だったら何?何のためにみんな傷つけてんの?陽葵の気持ち…分からないわけじゃない…全部とは言わなくても少しは分かる…けど…今の陽葵は許せない……許せないのは…何も知ろうとはしない陽葵にだ…陽葵の言葉によってどれだけ傷つき悲しんでいるのか…それによって精神的に追い込まれてるって知らないだろう…」
「精神的に…追い込まれてる?」
さっきから、蒼の言葉を繰り返すしかできなかった。
自分の事しか考えていなかった私は、蒼の言葉によって考えさせられる。
私が冷たく追い返してしまった後のみんなの気持ちを…