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ずっと傍に……
第25章 約束…
「いつまでも子供ではいられないだろう。学生でも高校生と大学生とじゃ違いすぎる。嫌でも周りが見えてきて大人になるよ。それでも立ち止まる時もあるし悩む時だってある。それでいいと思ってる。マラソンと同じで走り続けるには限度があるし、休憩をいれないと壊れちまう…それと同じじゃないの?桜木先生の闘病生活の時は陽葵は突っ走ってた。止まることなく走り続けてた。だから、今はその休憩時間。俺はそう思ってるよ。だけど、いつかは抜け出してこいよ。みんな待ってるから…」
「だから、そういう所が大人だって言ってるの…蒼のくせにむかつく~~」
「はぁ??それこっちのセリフなんだけど??心配して来てみれば元気だし、昔と変わらず俺を馬鹿にするし…来なきゃよかった!心配して損した!!あ~~損した!!!」
損したと強調しながら、そう思っていないのも知ってる。
ずっと、20数年一緒に育ってきたから蒼の態度の意味も直ぐに分かる。
「さて…そろそろ帰るかな?」
「えっ??もう帰っちゃうの?」
馬鹿みたいに言い合っていたのに、急に帰ると言い出した蒼に寂しくなった。