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第25章 約束…

「陽葵？」

「うん…ユキは…そのうちいなくなるんだよね…家族がいる場所に帰るんだよね」

「蒼くんに会って家族が恋しくなりましたか？」

「そうじゃない…家族は大事だけど…ユキがいい。ユキとずっと一緒にいたい。友紀也みたいに消えていなくなってほしくない…だけど、ユキにはユキの家族がある。何があって一人だって言ってるのか知らないけど…きっとユキを心配してる家族はいる…帰したくないけど…家族は大事…」

「陽葵…」

寂しそうな声に顔を上げると、唇が重なった。
そして今までで一番激しく求められているような気がした。
舌を絡ませれば、ユキと繋がりたくなる。
深くなればなるほど私の身体は疼いて我慢できなくなる。

「ユキッ…」

ベッドに押し倒されて唇が離れた瞬間にユキの名前を呼んだ。

「ユキ…家族と何かあった？辛い事…あった？」

その言葉に、ユキの瞳が揺らいだ。
始めて見るユキの動揺に、私と同じで何かを抱えているのだと感じた。
もし、それで苦しんでいるのなら助けてあげたい。
それによって私の傍から消えたとしても、ユキの抱えているものを知り助けてあげたいと思った。