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ずっと傍に……
第25章 約束…


―――――…


「大丈夫ですよ。前みたいに笑顔で帰ればいいんです」

私を抱きしめてくれているユキは、さっきから同じ言葉を繰り返す。
それは魔法のように、暗示のように私の中に入ってくる。
だけど……怖い

「ユキっ…」

「大丈夫です。陽葵なら大丈夫…ちゃんとここで待っていますから行ってきてください。大丈夫。お母様もお父様も陽葵と会うのを楽しみにしているんです。陽葵を傷つけたりするはずがない。大丈夫…陽葵なら大丈夫…」

「ユキ…」

「ほらっ…泣かない…そろそろ蒼くんが迎えに来る時間ですよ。それこそ陽葵が怒られてしまいますから……それでは…おまじない」

おまじないと言われて顔を上げると、チュッとキスをされた。

「もっと欲しいですか?」

その言葉に頷くと口角があがる。

「帰ってきたら蕩けるようなキスをしてあげますよ。」

「え~……」

今してくれると思っていたら帰ってからとお預けをくらって不貞腐れる。

「不貞腐れないでください。待ってますからね。」

軽く触れるだけのキスをして送り出してくれた。
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