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ずっと傍に……
第25章 約束…
「じゃあ、乾杯だな」
「「「「乾杯!!」」」」
私が泣き止むと家族4人で食卓を囲んで乾杯をした。
帰りも送ってくれるようで蒼はウーロン茶だった。
「蒼…歩いて帰るから飲んでよ」
「気にするな」
「気にするよ…」
断っても、気にするなの一言で相手にもしてくれない。
どうしたらいいかとパパを見ると優しく微笑む。
「蒼が送って行きたいって言うんだ。素直に甘えるといい。」
「でも…」
「甘えたいときは甘える。無理な時は無理という。私たちは家族だ。遠慮なんかするな…それに無理なくいこうじゃないか?」
ママに視線を向けるとママも頷いていたから甘える事にした。
4人で囲む食卓は楽しかった。
久しぶりに家族の温かさを肌で感じて幸せで、自分から手離そうとしていたと思うと本当に馬鹿としかいいようがない。
それに人と関わるのが嫌だった事が嘘のように安らげる時間だった。
だけど楽しい時間は直ぐに終わり帰る時間が近づいてくる。
泊ればいい事だけど、家ではユキが私の帰りを待っていてくれる。
人が待っているということの幸せも感じていた。