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ずっと傍に……
第26章 道しるべ…
陽が高く昇り、春だというのに降り注ぐ太陽がまぶしくて目が覚めた。
目を覚ましても、しばらくはベッドの中でユキに抱きしめられて時間を過ごす。
この時間が大好きで、どこかほっとする。
そして自分がまだ生きているのだと、いつ友紀也の元に逝こうかと考えてしまう。
だけど、私が逝けばユキはひとりになる。
記憶がなく、行く当てもないユキは路頭に迷うことになる。
私を救ってくれたユキ。
何も言わずに私の我儘だけを聞いてくれたユキ。
そんなユキをひとりにはできなかった。
だけど、だからと言って生きていくのも辛い。
ユキが友紀也だったらよかったのに。
代わりでもなく本当の友紀也だったら悩まずにすんだのに…
「何を考えていますか?」
後ろから抱きしめているユキの手に力が入った。
「何も…何も考えていないよ…」
私はユキに嘘をつく。
きっと逝きたいと言えばユキを傷つけるから…
「そうですか?…僕には陽葵が死にたがっている様に感じます…」
ユキの言葉に身体が震え、ユキの腕に力が籠る。
目を覚ましても、しばらくはベッドの中でユキに抱きしめられて時間を過ごす。
この時間が大好きで、どこかほっとする。
そして自分がまだ生きているのだと、いつ友紀也の元に逝こうかと考えてしまう。
だけど、私が逝けばユキはひとりになる。
記憶がなく、行く当てもないユキは路頭に迷うことになる。
私を救ってくれたユキ。
何も言わずに私の我儘だけを聞いてくれたユキ。
そんなユキをひとりにはできなかった。
だけど、だからと言って生きていくのも辛い。
ユキが友紀也だったらよかったのに。
代わりでもなく本当の友紀也だったら悩まずにすんだのに…
「何を考えていますか?」
後ろから抱きしめているユキの手に力が入った。
「何も…何も考えていないよ…」
私はユキに嘘をつく。
きっと逝きたいと言えばユキを傷つけるから…
「そうですか?…僕には陽葵が死にたがっている様に感じます…」
ユキの言葉に身体が震え、ユキの腕に力が籠る。