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ずっと傍に……
第26章 道しるべ…


ピーンポーン…


フライパンに油を引こうとした時にインターホンがなった。
スイッチを切って画面を覗くと志保さんと甲斐田さんだった。
面倒くさくて居留守を使おうかとも思ったけど、四十九日の法要の時に大事な話があるからと言われていたことを思い出し会うことにして扉を開けた。

「ユキ――…」

志保さんと甲斐田さんが来ることを告げようとしてももういない。
相変わらずの速さで隠れるユキに苦笑しながら、キッチンを簡単に片づけてお茶の準備を始める。
志保さんと甲斐田さんは部屋にあがるとすぐに友紀也に手を合わせ、そしてふたりがソファーに座ったと同時にお茶を出して私も座る。
甲斐田さんは以前会った時とは違い、スーツをバシッと着こなし、髪の毛は後ろに流してがっちりと固めていて別人に見えた。
イメージが違いすぎて、近づきがたい雰囲気で緊張する。

「無事に納骨が終わったと聞きました…少しは落ち着きましたか?」

「…正直…良く分かりません…」

納骨が終わったからと言って何も変わることはないし、むしろ以前より生きているのが嫌になっている。
だけど本当の事は言わずに言葉を濁した。
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