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ずっと傍に……
第26章 道しるべ…

「そうですか…まぁ…そうですよね」

笑顔を向けずに話す私に、甲斐田さんも志保さんも渋い顔をした。

「それで…大事な話があると志保さんから伺っていましたが…どういったご用件でしょうか…」

今でもあまり人と関わりたくない私は単刀直入に聞いた。
それも、いつも違う甲斐田さんの雰囲気に言葉がきつくなってしまった。
そんな私に、志保さんは少し困った顔をして隣の甲斐田さんに目配せをする。
その甲斐田さんは一枚の名刺を渡してくれた。


―――弁護士 甲斐田 裕作


「今日は急に押しかけてしまい申し訳ありません。四十九日も終わり、陽葵さんも少しは落ち着いたと思い伺わせていただきました。…陽葵さんはこの家の事…このマンションの事、桜木友紀也さんから何か聞いていますか?」

単刀直入に聞いた私に、甲斐田さんも単刀直入で聞いてきた。
だけど私は何も知らないから、素直に首を横に振った。
そしてその言葉で今後のことを話し合いに来たんだと分かった。
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